農業体験農園「緑と農の体験塾」(加藤農園) 平成30年3月掲載
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農業体験農園の防災機能

  • 日頃からのコミュニケーションがいざというときに防災機能を発揮

取組みの概要

 都市農業が盛んな東京都練馬区で農業を営む加藤義松氏は、平成8年に全国に先駆けてカルチャーセンター方式の農業体験農園「緑と農の体験塾」を開園。年間150名を超える塾生を受け入れ、おいしさにこだわった楽しい野菜づくりと、しっかりした理論に基づく農業指導を行っている。

 そのかたわらで、町会長として都市農地を活用した防災活動にも取り組んでいる。300名を越える地域住民が参加する体験農園の施設や地元農産物を活用した炊き出し訓練を実施。普段は農具庫置き場等として活用しているビニールハウスや、体験農園の講習用のテーブルや椅子を用いて行われた。

 農業用の井戸も有事に備えて防災用にも活用できるよう、防災マニュアルの作成や町内での協力体制も整えている。
 
体験農園指導の様子


体験農園指導の様子
  
炊き出しの様子 普段は体験農園の農具置き場や講習用テーブルが炊き出し会場に

取り組みの経緯

1996(平成8)年 全国に先駆けて体験農園を開設
2012(平成24)年 町会で防災マニュアルを作成
2016(平成28)年 体験農園を使った炊き出し訓練の実施

耕作地確保・営農主体など

 農園主自らが生産緑地にて農業体験農園を運営。運営サポートとして、ベテランの利用者が農園アドバイザーとして協力している。  
緊急時防災兼用井戸
 都市農業の機能発揮
 三大都市圏特定市では約60の基礎自治体が要綱等を定めて、地元の農業者やJAと防災協力農地に関する協定を結んでいるが、本農園ではこうした協定等とは別の取組みとして行われている。

 農業体験農園では、通常の農地と異なり、日ごろより農園主と地域住民が直接顔を合わせ、さらに町会組織とも連携を図ってコミュニケーションをとっていることから、空間等としての火災延焼防止等や、施設が有する防災機能だけでなく、地域における災害直後の協力体制等、防災機能がより強力に発揮されることが期待される。


団体概要
 団体名 農業体験農園「緑と農の体験塾」(加藤農園)
活動地域 東京都練馬区南大泉
問い合わせ  農業体験農園連絡先
〒178-0064 練馬区南大泉3-15-3 加藤義松氏
 ホームページ http://midoritonou.main.jp/index.html

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都市と農の共生
はじめに
事例紹介