11 月 8 日(月)、東京・渋谷区の東京ウィメンズプラザにおいて、定期講演会を開催いたしまし
た。今年度は緊急事態宣言が解除された後での開催でしたが、コロナウイルス感染症を考慮し、ソー
シャルディスタンスの確保や参加者の体温測定、消毒等の対策を施すとともに、昨年と同様に Zoom
ウェビナーによるオンラインも併用して実施いたしました。地方自治体や、まちづくり等に関わる
民間事業者の方々を中心に、会場では約 50 名の参加者、ウェビナーでは約 320 名を超える視聴者
があり、多くの方々にご参加いただきました。
例年、国土交通省が提唱する「土地月間」にあわせ、都市における貴重な資源である農地の役割と
利用・保全のあり方を考える契機として開催しているこの講演会ですが、今回は、改正後の生産緑地
法や、都市農地の貸借円滑化法の活用状況等、都市農業・都市農地を取り巻く現状とそれを踏まえた
今後の「『農』が創造する都市の新しい魅力」をテーマに行いました。
前半は情報提供として、都市農地関連制度の活用状況について、まず国土交通省都市計画課の酒
井課長補佐から特定生産緑地の指定や都市農地保全に関する各種制度を中心に、次いで農林水産省
都市農業室の今川課長補佐から都市農地の貸借円滑化法とその活用事例を中心に、それぞれ制度等
の解説と全国での取組み状況を交えながらお話いただきました。
続く講演では、まず福井県立大学学長の進士五十八氏から、「これからの都市農地活用の視点 -
“都市との対比”“アートとの共生”-」と題し、日本の自然風土と調和した「農」のデザインつい
て、ルーラル・ランドスケープ・デザインという手法について示すとともに、「農」と「アート」が
共生した事例の紹介等をお話いただきました。休憩を挟んで本講演会の共催団体でもある、定期借
地権推進協議会運営委員長の大木祐悟氏から、「新しい視点からみたこれからの都市農地活用のあり
方」と題し、住宅事業者の視点から都市農地の活用方策について、緑農住や都市農地を維持するため
の方策を中心にお話いただきました。
今回ご登壇をいただきました国土交通省、農林水産省、進士先生の内容につきましては、当セン
ターホームページで11月8日に公開いたしました情報誌「都市農地とまちづくり第76号」に掲載し
ておりますので、ご覧いただけましたら幸いです。
ご参加の皆様からいただきました様々なご感想やご意見につきましては、次回以降の定期講演会
やゼミナール等の企画・運営に活かしてまいります。なお、会場で答えることのできなかった質問
につきましては、後日当センターホームページ上に提示したいと考えています。
【開催概要】
■日時・会場
令和3年11月8日(月) 13:15~16:30 東京ウィメンズプラザ ホール
■講演テーマ及び講師
情報提供「都市農地・都市農業をめぐる状況について」
国土交通省都市局都市計画課 課長補佐 酒井翔平氏
農林水産省農村振興局農村政策部農村計画課都市農業室 課長補佐 今川義英氏
講演1「これからの都市農地活用の視点 -“都市との対比”“アートとの共生”-」
講師 進士 五十八 氏(福井県立大学 学長)
講演2「新しい視点からみたこれからの都市農地活用のあり方」
講師 大木 祐悟 氏(定期借地権推進協議会 運営委員長)
■主催:一般財団法人都市農地活用支援センター
■共催:定期借地権推進協議会
■後援:国土交通省、農林水産省、全国農業協同組合中央会