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  • 都市と農の共生をめざして~都市農地センター

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 2015(平成27)年に都市農業振興基本法が成立し、都市農地の活用保全を推進する様々な制度の改正や創設がなされ、各地でも多様な取組みが進められています。

 2020(令和2)年7月、当センターでは昨年度に引き続き、都市農業・都市農地に携わる自治体担当者や農業関係者、民間事業者等を対象とした都市農地制度に関する情報交換会を全国3会場で開催しました。

 今年は新型コロナウイルス感染症対策が求められるなか、3会場では定員を半数程度減らした入場制限によるソーシャルディスタンスの確保や参加者の体温測定、消毒等の対策を施すとともに、ZOOMウェビナーによりオンラインでも参加できるようにいたしました。

3会場+オンラインで234名が参加

 7月13日東京、16日大阪、17日名古屋の会場には合計69名の方が来場され、オンライン参加者は合計165名にのぼり、来場・オンラインあわせて234名もの方々にご参加いただきました。

 「都市農地貸借法」「都市農業振興地方計画」「特定生産緑地」など最近の都市農業・農地に関わるテーマを中心に、農林水産省・国土交通省の担当官からの情報提供、各地の自治体における取組み状況の紹介、それらに対する質疑応答・情報交換などが活発に行われました。農林水産省からは、都市農地貸借の円滑化に関する法律の制定と優良事例を含めた活用状況、都市住民を対象とした都市農業に関するWEBアンケートの結果について説明していただきました。国土交通省からはグリーンインフラの取組やコロナによる変化として居住地の魅力に対する評価、特定生産緑地制度の移行手続きの進捗状況等について、説明をいただきました。

 また、東京会場では松戸市みどりと花の課、大阪会場では大阪府農政室、名古屋会場では名古屋市都市農業課の方に、各自治体における取組をご紹介いただきました。

※国や自治体からの説明資料は当日公開可能なものについては当センターホームページに掲載しておりましたが、参加者からのご要望を受け、追加で公開可能な部分について一定期間ご覧いただけるようにしました。

東京会場
大阪会場
名古屋会場

学識者による講演

 大阪・名古屋の会場では、学識者による講演も行われ、大阪府立大学・加我宏之教授(大阪会場)からは「都市緑地としての都市“農地”」について、名古屋学院大学・井澤知旦教授(名古屋会場)からは「“新常態”社会における都市農地の役割と活用を考える」について、大変興味深いお話をいただきました。コロナ禍におけるライフスタイルの変化や都市農地の役割についての言及もあり、タイムリーで示唆に富んだ内容でした。

 学識者の講演については、従来、東京圏でしか開催されず、東京圏以外での開催要望の多かった当センターの定期講演会やゼミナールを補完する催しとして昨年より実施しているもので、今回も好評であったことから、引き続き東京圏以外での開催の機会を設ける予定です。

大阪会場講演:加我宏之教授
名古屋会場講演:井澤知旦教授

アドバイザー派遣事業の紹介「今年からオンラインでもアドバイザー派遣を実施」

 「農」の機能発揮アドバイザー派遣事業の説明では、コロナ禍の状況を踏まえ、今年からオンラインでもアドバイザー派遣を実施することとし、派遣依頼者にはオンライン実施のために必要な機器や人的サポートの支援も行っていくことをお知らせさせていただきました。

 また、アドバイザー派遣の活用イメージを一層理解していただくため、今年度の事業案内リーフレットにて様々な派遣のタイプをイメージできるようなイラストを盛り込んで紹介させていただくとともに、各会場でアドバイザーに具体的な派遣事例(伝統野菜・食育の普及・啓発活動、農福連携による障害者就労の取組等)や最近の都市農業農地を活かした取組(生産緑地の貸借法活用等)についてご紹介いただきました。特に東京会場では、アドバイザー派遣を利用した団体の方からの報告(生ごみたい肥化による土づくりの取組等)もいただき、本制度についてより理解を深めていただける内容となりました。アドバイザーによる事例紹介が好評であったことより、今後も事例紹介の場を充実させていく予定です。


令和2年度農の機能発揮支援アドバイザー派遣事業 事業案内リーフレット_PDFPDFファイル+

おわりに

 当センターでは、今回参加された皆様のご意見・ご感想も踏まえ、今後も定期講演会やゼミナールの開催を通じて、各地での取組みに資する情報提供等を行ってまいりますので、どうぞご期待ください。