都市農地とまちづくり
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農住組合制度・実績
 

農住組合によるまちづくり

農住組合は、昭和56年施行の農住組合法に基づく制度です。
農住組合法は市街化区域内農地に対して、一定の範囲内で営農継続を特認しつつ、農家 自身による計画的な宅地化に期待するものです。
三大都市圏では、宅地並み課税農地と生産緑地地区(農地課税)の集約化等の土地整序化への試みも可能な制度です。
JAグループの目指す「農と住の調和したまちづくり」にも寄与する制度です。
市街化農地の所有者は、自らの土地活用について活用方策に筋道をつけられる可能性の高い制度です。
行政にとっては、「農地の宅地化」について公的な組織である「農住組合」は良好なまちづくりに資するものであれば、支援が可能な組織となります。
農住組合制度は基盤整備だけでなく、賃貸住宅の建設、管理を行うことが可能な制度で、安定した収益をあげられ、さらに公的な組織であることからノウハウを持つ行政やJAから支援を得やすくなります。

市街化区域内農地の有効利用

 市街化区域内農地については、農業的土地利用から都市的土地利用への円滑な転換を図り、農と住の調和したまちづくりを進め、その有効利用を促進することが重要です。

 しかし、市街化区域内農地については、小規模な農地が道路等の基盤整備が不十分なまま散在し、宅地化したい農地と保全したい農地とがモザイク状に混在している等の状況が生じています。

 このため、農住組合制度を活用し、土地利用計画に従い、スプロール開発を防止しながら、道路等の基盤整備を進めつつ、宅地化する農地と保全する農地をそれぞれ有効利用する必要があります。

都市農地の機能を生かしたまちづくり

 都市の農地は、新鮮な農作物を供給する一方で、潤いのある景観や市民農園等のレクリエーションの場の提供、災害時のオープンスペース等のアメニティ(快適性)維持機能があり、居住者に、やすらぎや歴史と伝統に培われた地域との一体感を育みます。また、都市農地は大気浄化、水源涵養や雨水の保水・遊水等の自然環境保全機能をもっています。これら都市農地の多面的な機能を効果的に発揮させて良好な環境を有する住宅宅地を形成するため、農住組合制度により、住宅地と営農地が適切に配置されたまちづくりを計画的に行うことができます。

協同による良好なまちづくり

 市街化区域内に農地を持つ農家にとっては、営農環境の変化、農業従事者の高齢化と後継者の不足、相続時の対策等、将来に不安をもっています。
ところが、将来の生活設計に対応した土地活用を行うには、近隣の様々な意向を持つ農家との調整や、住宅地造成、住宅建設等の慣れない事業を行わなくてはなりません。
このような様々なニーズを持つ農家が自発的に協同で農住組合を設立し、必要に応じて当面の営農の継続を図りながら、行政やJAの支援を受けて一体的に良好なまちづくりを行うことができます。


農住組合による計画的まちづくり
面整備のみならず集合賃貸住宅や戸建住宅などの上物建設を含めた土地利用計画を実施することにより、良好で付加価値の高いまちづくりが可能となります
住宅のほか、市民農園や店舗、診療所、駐車場、テニスコ−ト等も建設することができます
農産物処理加工施設等の営農に必要な共同利用施設をつくることができます
無秩序な開発

無秩序な開発(イメージ図)

農住組合によるまちづくり

農住組合によるまちづくり(イメージ図)
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