都市農地活用Q&A

令和3年2月開設

 都市農地や都市内の様々な農的空間を利用して、都市農業や農を楽しむ市民的活動を進めるためには、法制度、税制、支援事業等についての的確な情報が不可欠です。

 本欄には、当ページを通じて皆さんから寄せられた質問や当センターが開催した講演会、ゼミナールなどでの質問への答えを掲載しています。

定期講演会2020(令和2年11月10日)での主な質疑

Q 生産緑地法上、農地レストラン等が建てられることになっているが、農地法上では転用に当たらないのか? 転用であれば農地でなくなってしまうために、生産緑地法と矛盾が生じてしまうのではないか。
A 農地法上の農地転用に該当するため、農地法第4条又は第5条による届出の手続きをとる必要があるが、生産緑地法第8条に基づく許可対象の施設については、農地転用がなされても引き続き生産緑地である。

Q 生産緑地をJAが都市農地貸借法で農地を貸借し、、直売所や農家レストランを運営することは可能か。
A  都市農地貸借法は、耕作を目的とした農地の貸借を行うものであり、直売所や農家レストランを設置する場合には、活用できません。

Q 地区計画農地保全条例制度で適用される地区で都市農地貸借円滑化法の適用対象となる可能性はあるか。
A 都市農地貸借円滑化法の中で、都市農地貸借円滑化措置の適用対象は生産緑地地区内の農地に限定されているが今後必要があれば検討することになるものと考える。

Q 地区計画農地保全条例制度について、地区計画区域内の農地については、生産緑地でなくとも生産緑地と同等の相続税等の税制特例が受けられるという認識でよいか。
A 相続税、贈与税、不動産取得税については、地区計画農地保全条例制度による特例の対象は、三大都市圏特定市の市街化区域内農地であり、また、地区計画区域内の農地すべてが対象になるわけではなく、地区整備計画において土地の形質変更等の行為の制限に関する事項が定められた地区計画区域内の農地で、地区計画農地保全条例による制限を受ける農地が対象となる。対象となる農地に対する税制特例は、生産緑地と同様である。
 一方、三大都市圏特定市以外では、地区計画農地保全条例による制限を受ける区域かどうかにかかわらず、これまでと同様に、農業相続人の死亡又は20年営農を条件とする納税猶予が適用される。
固定資産税に関しては、地区計画農地保全条例による規制が土地の価格に影響を与 える場合には、地区計画を定める市町村において、その影響を適切に固定資産税評価額に反映させることとなる。その際、固定資産評価基準に定める田園住居地域内市街化区域農地の評 価方法を参考とすることも考えられる。

Q 田園住居地域について、まだ指定事例がないとのことだが、今後、制度が活用される地域のイメージはどのようなものか。
A 地域によっても異なるが、例えば次のような地域が考えられる。
  • 市街化区域になっているがあまり宅地になっておらず、宅地化する見込みがあまりないエリア
  • 土地利用の改変スピードを遅らせ、ゆったりとした住環境を提供していくエリア

Q 田園住居地域と比較して、地区計画農地保全条例制度の特徴は何か。
A 田園住居地域が地域内すべての農地を保全対象とするのに対し、地区計画農地保全条例制度では、地区整備計画において、土地の形質変更等の行為の制限の対象となる農地を定めることができる。
 また、同時に、地区整備計画において、地区施設として道路や公園等を位置付けたり、建築物の高さ等についてルールを定めたりすることができ、地区内の総合的なまちづくり計画を策定することができる。

Q 農業振興地域以外の地域、市街化調整区域において、営農規模拡大のため集約化したいが、どのような事業手法が適用できるか。
A 農業経営基盤強化促進法に基づく農用地利用集積計画(利用権設定促進事業)や農地中間管理事業推進法に基づく農地中間管理機構の農用地利用配分計画を活用することが考えられる。

Q 生産緑地の所有者と都市で新規就農を希望する人のマッチングを支援するような取り組みの事例があれば教えて欲しい。
A 東京都農業会議の取組がある。これまで、東京都内での新規就農については、農業経営基盤強化促進法に基づき東京都農業会議が担い手育成総合支援協議会を通じて、積極的に就農相談や就農までのサポートといった支援を行ってきた。
平成30年に都市農地貸借円滑化法が制定され、市街化区域においても生産緑地を借り入れる法制度上の環境が整ったことを受けて、この協議会の中に新たに新規就農希望者経営計画支援会議を設置し、市街化区域も含め、新規就農希望者が経営計画を作成する際、助言および支援を行っている。
農業会議は関係機関などと顕密な連携の下で、生産緑地での就農に向けて、農地の貸し手を探し、貸付者とその家族などを含めた話し合いの場を設けており、こうした支援によって、日野市や小平市において、生産緑地を借りて新規就農した事例が出てきている。

Q 今ある農地を維持する以外に、新たに都市部に「都市農地」を作る(逆開発というべきか)ことは、日本でも現実的になってきているのか。
A 数は少ないが、宅地を買って土を入れて農地にする事例も出てきていると承知している。
 また、東京都では、新たに農地を造成する費用等に対する補助を行う事業があると聞いている。 

このQ&Aは当センターの責任で取りまとめ、紹介しています
自治体政策支援室
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